森林セラピーとは、森の持つ癒し効果を科学的に解明し、心身の健康づくりに活かす取り組みのことです。日之影町は、平成18年に全国初、九州で唯一の認定を受け、様々な取り組みを行っています。
森の中で運動したり、静かに休息したり、時には読書をしたりしながら、清浄な空気や樹木の発散する芳香物質フィトンチッドを吸収し、せせらぎの音や鳥のさえずりを聞くなどして人間の五感を刺激し、健康を増進するものです。これに、温泉浴がプラスされれば、さらに効果の高い保養をすることができます。
森の中では空気中にマイナスイオンが多く、特に、滝や小川の近くなど水が激しくほとばしるところではマイナスイオンの占める割合が多くなります。マイナスイオンを多く含む空気は、副交感神経に作用して身体をリラックスさせ、脳波のα波が増えるなど人に快適感を与えます。
色鮮やかな広葉樹林の新緑や青々とした盛夏のころの緑が、私たちの目を休ませ、気持ちを落ち着かせてくれます。この緑色は人間にとってもっとも明るく、見やすい色であることから目に優しいわけです。
森の中で耳にする枝葉が風にそよぐ音や小鳥のさえずり、小川のせせらぎなどの心地よい音色は「1/fゆらぎ」と呼ばれる自然のハーモーニーをかなでて、私たちに安らぎと快適感を与えてくれます。
森の中では、緑のフィルターにより太陽光線の80%が吸収されるため、真夏でもちょうど良い木漏れ日の中での日光浴を楽しむことができます。
森林の中に居ると、爽やかな気分になりますが、これは森林の樹木などが発散するフィトンチッドの効果と言われています。
揮発性芳香物質であるフィトンチッドはロシア語で「樹木から発揮されて周囲の微生物などを殺菌する働きを持つ物質」を意味し、その殺菌、抗菌、消臭効果は生活の知恵として古くから利用されてきました。
また、フィトンチッドには、人の副交感神経を刺激して、精神安定、解放感、ストレスの解消など安らぎを与える効果もあります。フィトンチッドの主な薬効成分や働きは、樹木を整理すると次のようになります。
こうした快適性には、
などをはじめとした様々な要素があり、こうした要素が視覚・聴覚・嗅覚・呼吸を通じて人体に作用し自律神経機能を良好なバランスに変動させることから、心と体の癒し効果が得られることが実証されています。
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